第146章 大食い

「何かご用件でしょうか」

受付が歩み寄り、愛想よく声をかけてきた。

「友人が1時間ほど前に、そちらの会社に来たんです。急ぎで探していて。中山美由って言います」

工藤達央はそう告げると、続けて中山美由の見た目の特徴も一通り説明した。

受付は話を聞き終えると、わずかに眉をひそめ、工藤達央と咲子を一度じろりと見てから口を開く。

「申し訳ありませんが、そのような方はお見かけしておりません。何かお間違いでは?」

「間違いじゃない。確かに、俺の友人はこの会社に入った」

工藤達央はきっぱり言い切った。

この受付、何かがおかしい。視線が落ち着かず、どこか挙動不審だ。嘘をついている。

人の表...

ログインして続きを読む